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火起こし器はもういらない!「アルミホイル火起こし」で超簡単に代用可能

 バーベキューにおいて最も重要といっても過言ではない「火起こし」 これまでこのブログでも火おこし器を使ったり、オガ炭の積み方の工夫で火を起こす方法を考えてきた

たしかにこの方法で十分火は起こせるんだけど、今回”これぞ究極”と思える簡単な方法を思いついたので、実際に可能かどうか実験!

 

「アルミホイル火起こし」

火おこし器というのは「煙突効果」を利用した器具。その効果をもっと簡単に発生させようと考えた

ようは、炭の横からの空気を遮断して、下の穴から上の穴に向かって上昇気流を発生させ続ければいいわけ。理論的には煙突状の筒になっていれば素材はなんでもいいはず

というわけで「アルミホイルで囲むだけでいけるのでは?」という仮説のもと実際に火起こしをしてみた

 

実演

あえていつもよりスカスカの状態で炭を詰んで、そのままでは火をつけただけでは火起こしが難しい配置にしてみた。その外側をぐるりとアルミホイルで囲んで煙突の枠とすることで、火起こし器と似た状況を再現(今回使ったコンロは炭置き場が格子になっていて下から空気が抜けるためそのままアルミホイルの煙突を置いた。下が平らになっているタイプのコンロの場合は、土台として炭を設置して空気を通しその上にアルミホイルを置けばOK)

 

・点火直前

中の着火剤に火をつけて、数切れの木炭をその上に置いて放置

アルミホイルで超簡単火起こし

 

・点火15分後

下から筋状に炎が上がってきて、ほったらかしで火起こしに成功。あとは大きな炎の上に炭をのせて、縦だけでなく全体に火が回るように調節

火起こし器の代わりにアルミホイルで代用できる

 

・点火25分後

中の炭が煌々と燃えて、マックス火力といっていい状態までもっていけた。ただこうなると一本100円以下の薄いアルミホイルは溶けてしまうみたい

この状態を放置するのは危ないので、マックスまで火力を高めず頃合いを見て、早いタイミングでアルミホイルを外した方が安全そう。(あるいは最初の段階でアルミホイルを2重3重にして強度を上げるのもいい)

アルミを外すのは簡単。炭用のトングでアルミホイルの上の部分を潰すように掴んでしまえばすぐ上に取れて、そのまま小さく丸めて片付けられる

アルミホイルで火起こしは出来る

 

炭を広げれば、すぐにでもバーベキューが始められる状態に。実験大成功!

 

 

ここからは煙突効果の理論の話

自分なりにかみくだいて理解してみましたが、物理アレルギーの方は『まとめ』だけ見てください!(自分も得意ではないので、間違っているところがあったら教えてください)

 

・ウィキペディアで調べた煙突効果の計算式

 

煙突効果の計算式

Q :煙突効果による給気速度, [m3・s-1]
A :煙突の断面積 , [m2]
C :流量係数 (通常0.65 - 0.7)
g :重力加速度 [9.80665 m・s-2]
:煙突の高さ, [m]
To : 外気の絶対温度, [K]
Ti : 煙突内平均温度, [K]

 

要点

1.最終的にQ(吸気速度=煙突効果)が大きくなればいい

2.計算式の中のC2gは、もともと決まった数値なので無視

3.Toは当日の気温のこと。自分の手で変えられないので無視

4.Tiは煙突内部の温度。これが高い方がQ(煙突効果)が上がる。しかし高温状況での影響度は低い

5.hは煙突の高さ。高ければ高いほどQ(煙突効果)が上がる。2倍の高さにすると√2倍の効果となり影響度は中程度

6.Aは煙突の太さ。太ければ太いほどQ(煙突効果)が上がる。2倍の太さであれば2倍の効果となり影響度が高い。ただし火力に対して煙突を太くしすぎるとTi(煙突内部の温度)が下がり効果が落ちる

 

理論のまとめ

・煙突を太くするとよく燃える。ただし煙突の端から冷えた外気が入るほど太くしてははいけない

・煙突を高くするとよく燃える

 

 

 

※まとめを踏まえての追試

 煙突を高くすると本当によく燃えるのか、アルミホイルを2枚つないでほぼ2倍の高さにして実験してみた

 

2枚重ねた状態でしっかり折ればアルミホイルはくっつく

 

倍の高さにすると後から炭を入れるのが難しい。最初にしっかり炭と着火剤をセットし、そこに煙突を被せた

アルミホイルで煙突効果のある火起こし器と同じ役割

 

・点火直後

あらかじめ中に着火剤を入れておく。その後、別の着火剤のカケラに火をつけて中に落とすことで着火

 

・点火2分後

着火剤の燃え方が強く、普段よりもかなり早く燃え尽きた印象。火力が強い分で木炭にもすぐ火がついたみたいで”カチカチ音”が聞こえてきたので一応今回は成功。ただちょっとこの燃え方は安定性に欠けるかもしれない

 

・点火15分後

ほったらかしにしていたらあっという間に火が回っていった。高さ1倍の場合の点火15分後の状態と比べると、こちらの方がよく火が入っている

アルミホイルは超簡単に火起こし器の代わりになる

 

・点火16分後

しかし煙突内の温度が高すぎて早くもアルミホイルが溶けてきてしまった

まだ炭全体に火が回り切っていないけど、これ以上やってアルミホイルの煙突が倒れると危ない。ということでここでアルミホイルを取り除いた

 

炭を開くとこんな状態。すでに火の芯は出来ていた。これを少し放っておけば全体的に白くなっていく

 

追試のまとめ

煙突を2倍の高さにすると理論上1.4倍くらいよく燃える計算。実際1倍の高さより早く火が回っていたとは思う

ただ、アルミホイルを高くする作業に数分、それをコンロにセットする時にてこずる分でさらに数分ロスがあり、結局1枚のアルミホイルでやる時とトータルの時間はほとんど変わらないことがわかった。だったら自分は1枚のアルミホイルで囲って火起こしする方をオススメしたい!

軽くて便利で、バーベキューにまず持っていくアルミホイルでの簡単火起こし。これってちょっとバーベキュー革命じゃないですか?