写真家あまのしんたろう公式ブログ『ヤミーアートブログ』

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ドライブとハイキング兼ねたアートイベント『農村舞台アートプロジェクト2023』(豊田市)

農村舞台アートプロジェクトとは

2010年から始まった、豊田市東北部の「農村舞台」を活用したアートイベント

今年は9月12日~23日の開催で、5か所の農村舞台でそれぞれアート展示が行われた

農村舞台とは

江戸時代後期から昭和20年後半にかけて農山村の娯楽の殿堂として神社の境内などに立てられた芸能舞台のこと。農村舞台自体は日本中に点在していて、その中でも豊田北東部、奥三河、飛騨、東濃、南信で、日本中の1/3を占めるほど特に集中しているらしい

会場近くにいたおじさんに聞いたところ、昔は祭りの日に地元民で狂言をやったりしていたけれど、今はセミプロ的な人を呼んで太鼓や武道の公演が行われているとのこと

 

日下部町農村舞台

田中維新「Path」

通り道という意味での「Path(パス)」で神聖なものの通り道というイメージ

舞台に上がって一周して鑑賞できる

観る方向によって印象が変わる。真横から観るこの向きが自分は好き

▲踏破レベル0

ちなみにそれぞれの農村舞台は小高い神社に多くあって”指定された駐車場”から遠い場所もある。ここの農村舞台は駐車場の目の前で一番楽だった

 

八幡神社

青木崇「Ensemble」

地産地消の音のアート作品。風が通ると、竹の笹の音に金属の音が混じった「アンサンブル」を楽しめるようになっている

竹と金属が浮いた不思議な光景

舞台側面にはゆらゆら風にそよぐ軽い布が

▲踏破レベル5(MAX)

ここは指定の駐車場から遠いのに加えて坂もキツく長くて、5会場の内でもダントツに行くのが大変だった

まずは地域の名所「水車の里つくば」の駐車場をスタート。一応農村舞台への矢印看板が交差点ごとにある(先が遠すぎてちょっと不安になるけど)

途中にある田舎のコンビニ的なお店。このあたりは自販機があるだけでも助かる

ずいぶん歩いた後に現れる上への矢印

2回折り返した後に現れるさらに上へと続く坂。これを登り切ってようやく目的地

 

伊雑神社

半谷学「さしがさばな:付喪神」

傘の先に花を付けた作品。傘も花の部分もリサイクル素材で作成することで、捨てられたものそれぞれに神さまが宿っていることを表現

▲踏破レベル3

駐車場からは比較的近いけれど、急な山道を一気に上がることになるのでかなり息が切れる

 

神明神社

u/mu architecture「YURA YURA ANN」

細い糸を沢山垂らして風や光をからめとるような装置、の作品

この作品は触れてもOK。自分がこの中を通過することも出来る。風が吹くと全体が平行に流れていってキレイ

▲踏破レベル2

指定の駐車場から神社に向かうと樹齢1000年以上、県木最大45mの「貞観杉」が正面に見える。他と同じように農村舞台への道のりは遠いけど、この大杉がある分ここを通る価値は大きい。少し気は楽かも

この右の階段を上った後にさらに長い坂が続く。ただ、他の所よりは舗装がしっかりしていて歩きやすいとは思う。もし階段苦手な人は脇にある坂道を使う手もある

 

加塩神社

大野光一「枕の下で山がなる」

いくつもの巨大な人の顔が並んだ作品

舞台全体を観て楽しむのも良し

鑑賞者も舞台に上がって観ることで、作品の一部になって楽しむも良し

▲踏破レベル2

バス停近くの広場が駐車場。ここから数分歩いたところに神社の入り口がある

ここの石段は斜めになっているものが多い。歩く距離は増えるけど脇の坂道から行った方が安全。もし脚の筋力に自信あるのであれば、ここ登ればすぐに農村舞台に着く

 

まとめ

”世界の豊田”の市内とはいえ”愛知岐阜長野の県境”に近い場所なのでかなり……いや、ものすごく田舎な地域。緑の中に古風で大きな家が建っていたりして、車で走っていると気持ちのいい風景だらけでドライブに良いところだと感じた

また上記のように指定の駐車場から農村舞台までかなり歩く&登るので、最初からこれだけ歩くと分かっていればハイキングとして楽しめるような気もした

緑の風景が好きで、運動が苦じゃない人に特にオススメなイベント!