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アートな道を歩いてアートを観に行く!『国際芸術祭あいち2022・常滑市会場』

 

『国際芸術祭・あいち2022』常滑市会場

先日もブログ記事を書いた愛知県の芸術祭『あいち2022』

名古屋市・愛知芸術文化センター会場一宮市会場に続いて今回は3ヵ所目となる常滑市会場に行ってきた

ここは常滑駅から400mくらいにある常滑焼工房地域の「やきもの散歩道エリア(12作品)」と、そこから約1.5㎞離れた「INAXライブミュージアム(1作品)」の2つのエリアでの開催となっている

※常滑(とこなめ)市とは

愛知県・知多半島の西にある街。伊勢湾に面していて中部国際空港、常滑競艇場、海水浴場、巨大イオン、コストコといった観光に適した施設があるが、なんといっても日本六古窯の一つ「常滑焼」で有名

「とこなめ」という名前は「とこ」が「床→土壌」で「なめ」が「なめらか」。つまり「粘土質の土壌」という意味で、この点からも地域での”焼き物文化の重要さ”が窺える

 

やきもの散歩道会場

常滑市の観光といえばここ。くねくね&起伏のある細い道を歩くと、行く先々に焼き物工房やお店、観光施設などがあらわれる一周1.6㎞の散歩道

道中には24枚もの案内板が建てられていて、分岐点でも迷うことなく進んでいける

 

デルシー・モロレス

常滑焼に用いられる粘土に、重曹やシナモンパウダー、クローブパウダーを混ぜ合わせて乾燥させた”食べられないクッキーや餅”で床面を敷き詰めた空間作品

近くで見ると食べられそうな見た目

持った感じ、けっこう軽くてクッキーそのものだった

 

グレンダ・レオン

『星に耳をかたむけるⅢ』 星座がギターの弦で作られていて、鑑賞者が自由に触って鳴らすことができる作品。いろんな弦を鳴らしているとたまに同じ音程の弦が見つかるので、それを同時に鳴らして確認するのが楽しかった

『月に耳をかたむける』 月型のタンバリン。これも叩くことができる

 

シアスター・ゲイツ『ザ・リスニング・ハウス』

音楽(この時はジャズ)が鳴り響くお屋敷に、光の作品が並んでいた

船底天井が特徴的

入口の頭上に当たるここだけが”吹き抜け”になった不思議な建物

窓の外を見ると、謎な位置にやきものが転がっていた

 

とこなめ散歩道の様子

高さ3.8m幅6.3mの「とこにゃん」はシンボル的存在!

道すがらの窓辺にも焼き物作品があって楽しい

「だんご茶屋」は曲がり角の目印ポイントも兼ねていた

作品タイトル『いくら重い枷を付けられても”希望”は必ず溢れ出る』みたいな芸術作品っぽいガラクタが道のわきにあった

さりげなく『海の底』という打ち水作品があった

この「土管坂」は上記の「とこにゃん」に並ぶ有名スポット

登窯公園の巨大オブジェの力強さも見もの

新たに建設中の窯?

 

連携企画事業『Kizuki-au 築き合う-Collaborative Constructions』

スイスと日本の大学の研究室が作ったインスタレーション作品

この門の作品は東京大学チームの制作。垂れているのれんのようなものは陶器でできていて、ミストを吹き出すことでまわりを涼しくする効果も

EHTチューリヒのチームの作品は金属を使わずに強靭な木造構造体を建てる試み

 

トゥアン・アンドリュー・グエン『ザ・ボート・ピープル』

20分と好感が持てる長さの映像作品

人類が滅亡した世界を旅する少女が主人公で、その子と海に打ち上げられた仏像の首との対話がメイン。少女はこれまでずっと”モノを複製しそれを燃やす”という作業を繰り返していて、その理由を「どこにでも連れていけるようになるから」と話す

作中で使われた仏像の首が展示

 

フロレンシア・サディール

『泥の雨』地元常滑の陶芸家水上勝夫とのコラボレーション作品。1万2千個の陶器のボールを、作家の故郷アルゼンチンでたまに起こる現象「泥の雨」に見立てたもの

『S/T 無題』上の作品『泥の雨』を作るときにできた灰を作品として展示

会場の窓も作品とリンクしているようで素敵だった

 

尾花賢一『イチジクの小屋』

この地に生まれ暮らす「イチジク男」と「常滑市」が重なり合って語られていくマンガ風の作品

置かれている小物それぞれにストーリーが添えられていた

ゴミにもストーリーはある

イチジク男の母が、魚の行商に使っていたカート

イチジク男の王国の入口

畑には実際にイチジクの香りが漂っていた

実際にイチジク男の銅像が目の前に建っているとなると、いよいよ虚構と現実の境界があいまいになってくる

 

INAXライブミュージアム会場

INAX(現在のLIXIL)が運営する文化施設。広い敷地内に博物館資料館各種の体験工房レストランなどがあり、小さな町のような空間になっていた

鯉江良二

『スライラス』帯を何度も巻いたようなすごい長さの焼き物作品

『証言(ミシン)』ミシンを焼くことで反核を訴えた作品

『森ヲ歩ク』森に迷い込んだ景色のような、森そのものが歩いているような、あるいはきのこ雲のような印象を受けた

 

まとめ

古くから観光地として整備されているだけあって、ただ歩いているだけでも楽しかった。行く先々で出会う焼き物店や飲食店が魅力的で、足を止め過ぎて時間が無くなる事態にならないよう注意が必要なくらい

ちなみに、この会場で自分が一番気に入った作品は尾花健一『イチジクの小屋』

その他にはグレンダ・レオン『星に耳をかたむけるⅢ』トゥアン・アンドリュー・グエン『ザ・ボート・ピープル』が楽しみ方ハッキリしてて好きだった

常滑市会場は名古屋を起点にすると「あいち2022」の全4会場の中で一番遠い。それでも”アート作品”と”アートな街並み”の両面を楽しめることを考えると、胸を張ってオススメできる会場と言える!

 

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