2018年10月20日、愛知県岡崎市にある『大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 分子科学研究所』の一般公開イベントがあったので行ってみた
「分子科学」というのは”分子が活躍する現象を理解しその上で全く新しい分子の性質や振る舞いを見いだしたり、望ましい性質や機能を持つ新物質を生み出そうとする科学”のこと。従来の「化学」と「物理学」をつなぐ新しい学際領域らしい
この施設では日夜研究が行われていて、日本中だけでなく世界各地の研究機関や、大学、企業もここにきて研究をしているとのこと
受付
入口は二つあってこちらは東岡崎駅から徒歩7分くらいにある正門側。入場はもちろん無料
入ってすぐに受付大きな受付が。ここで記念品とタッチラリー用のカードをもらって入場
計算科学研究センターエリア
いきなりオカザえもんと記念撮影できるコーナーが
外から見ると不思議な光景だけど、これは「3Dの画面に分子を投げ込んでいるところ」
NEC社製スーパーコンピューターの公開
「このクラスタは合計で40588コアで216TBメモリそして193GPGPUを有していて、総理論演算性能が4076PFLOPSある」とのこと……知ったかぶって書いてみたけどまず”クラスタ”の時点で何言ってるか分からない。多分「スパコンすごい」という意味なはず
この文を例えるなら、競馬知らない人に「15ハロンをテンから引っかかっていったのに上がり33.3秒出した」くらいの意味不明さだと思う。ちなみにこれは「ディープインパクトすごい」という意味だけども
中庭休憩所エリア
飲食のワゴンカーが3台出店。かき氷系、からあげ系、ラーメン系というバランスのいいラインナップ
分子研王選手権というクイズ大会の会場がここ。「おおむね小学4年生以上が参加可能」という難易度の読めない参加条件。ここのヒトたちが「簡単な問題ですよ」と言ってても、全然簡単じゃなさそうなのが怖い
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実験棟エリア
5階建て+地下に研究室がギッシリあって、その中のいくつかに入れる
正直言って研究内容の展示説明を見てもサッパリ分からなかった。むしろこういう研究所らしい風景を眺めて歩くのが楽しい気がする
触っちゃいけないものがめちゃくちゃ近い!
このずっと撹拌する機械は農学部時代に見たことある気がする
こういう感じ好き
3Dプリンターで分子構造などのモデルを制作中。手のひらサイズのもので十時間かかったりするらしい
たぶんこの中に宇宙が入っている
子ども向けのワークショップは常に満員状態。なかには行列ができているものも
冷たい物体がレールに沿って走っていく出し物。逆向きになってもきれいに沿って動いていって見ていて気持ちがいい
休憩所には岡崎市のブースが。内藤ルネのグッズなんかも売っていた
5階から見た分子科学研究所の一部
装置開発棟エリア
実験棟との渡り廊下はパイプも繋がっていてカッコいい
文字を書いてから消しても、液体窒素につけるとまた浮き出てくるペン。なんらかの犯罪トリックに使えそう
さっきあったのと同じかどうかわからないけど超低温で浮いてレールに沿って走る、たぶん超電導ななにか
どこに当ててもピンに当たるビリヤード台。でも変な回転かけるとズレる
UVSOR棟エリア
UVSOR(ユーブイソール)は1983年に建設された大型実験施設。1周53mの管の中に電子をほぼ光速で走らせて、14台の機械で光を取り出すというもの。その特殊な光を使って実験や物質測定を行う
ブースターシンクロトロン
ここに電子銃で電子を打ち出した後、光速近くまで加速させて電子蓄積リングに飛ばすらしい。まず最初の”電子銃”の時点ですごそう
機械が大きいので全体像を見るために上に登れるようになっている
これが巨大な電子蓄積リング。ただこれでもこの用途の機械としては小型な方らしい。これを見るためだけにこの一般公開イベントに来てもいいくらい素敵な光景
各エリアにあるタッチラリースポット。全部集めると地図が完成する
立ち入り禁止のイラストは博士の顔なんじゃないだろうか?すごく似てる人がどこかで解説してた気がする
後受付(アンケート回収など)
記念品の中にボールペンが入っていた。来場者にプレゼントしつつ”アンケート記入用のペン”としての役割を兼ねているわけか
アンケートを書くとペンライトとバンドエイドの入ったエマージェンシーカプセルがもらえた。プレゼントを使ってアンケート書くとプレゼントがもらえる好循環
タッチラリーの景品はこの地図だった。”地図そのものが宝”みたいな感じでくれたけど、もしかしたらこれに本当の宝のありかが書いてあるとか? 今までの展示見ての伏線回収するなら液体窒素につければ文字浮いてくるとか?
UVSORエリアでもらった小箱の中にはハンドスピナーが入っていた!高速回転とかジャイロが基になったおもちゃだから、UVSORとちょっとつながりあるか
まとめ
近所の人が徒歩で来ることの多いイベントなので、お客の入りは天候に左右されやすいみたい。今回は快晴で人が多かったように感じた。中には行列で入れないブースもあるほどの大人気だった
内容的には展示説明の文章が長いのがつらかったかな。一つ一つしっかり読めば少しは理解できるかもなんだけど、展示ヵ所を全部まわろうとするとまったく頭に入ってこないままの展示が多かった
人が常駐してくれてたから口頭での説明を受ければ理解できそうではあった。自分の興味沸くとこだけしっかり聞いて、あとはスルー……という作戦が出来ればいいんだけど、その取捨選択をする材料となる文章が難しすぎて説明が必要になるというスパイラル
まあ普段じゃあ入れない研究所の風景見るだけでも珍しい体験だし、特にUVSORなんてずっと眺めてられるから、雰囲気は存分に楽しめるはず。思いがけずたくさん記念品貰えるのもうれしかったりする
というわけでみなさんもぜひ3年後に行ってみてください!