岐阜県各務原市にある『岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(愛称そらはく)』に行ってみた
ここは”各務原市の航空自衛隊岐阜基地”に隣接した観光施設で、航空機の発展から始まり宇宙開発に至るまでを、実物や原寸大の模型を通して学び楽しめるところ。2018年の3月にリニューアルオープンしたばかりなので、展示情報も最新で設備もピカピカの状態だった
”岐阜基地”が2018年4月12日24時から始まるアニメ「ひそねとまそたん(ひそまそ)」の舞台ということで、一足早く行ってみたんだけど、まだ放送前でほとんど展示に反映されていなかった。アニメが大ヒットすればここがメインの聖地になるはず
○入口までの広場エリア
広場に4機の飛行機が並んでいて、入場料払う前からもう楽しめてしまう。入口までの直線距離が書かれているのは、滑走路のイメージなのかな
「新明和 US-1A 救難飛行機」
”下まつげ”が長い
「川崎 P-2J 対潜哨戒機」
この先端の席に座るのはめちゃくちゃ怖そう。上にも操縦席があるからチームで乗るものなのかな
博物館の全景。端から端まで200mくらいある巨大さ
写真の左が入口で、入場料は大人800円、高校生と60歳以上は500円、中学生以下は無料
○航空機と航空機産業の始まりエリア
最初の部屋にはライト兄弟が世界初飛行した「ライトフライヤー(写真上)」や「サムルソン2A2」(写真下)」が展示。奥の大きなスクリーンでは航空機の概要ムービーが流れてここがどんな博物館か分かるようになっている
「サムルソン」はフランス製の偵察機で、これをベースにして各務原の航空産業が発展していったとのこと。日本の航空機の祖といってもいい存在
「戦前・戦中の航空機開発エリア」
上にあるのが岐阜で初飛行した零戦の試作初号機「十二試艦上戦闘機」の実物大模型
日本に唯一現存する三式戦闘機二型「飛燕」
付属品を何もつけない試作機の段階では当時トップクラスの機動性だったものの、武器や燃料タンクを付けると鈍重になりがちだったといわれている機体
あらかじめこの燃料タンクを外付けしておいて、こちらを使い終わったら空で外して、メインの燃料タンクを使う工夫がされていた
「ひそねとまそたん」のポスターがあった。まだ放送前だからかこれ以外に関連した展示はなかった
このエンジンの奥に見えてる模型は「飛龍」 名前だけ見ると”まそたん関連”っぽくもある
○航空機の仕組みエリア
フライトシミュレーターを使って、飛行機が飛ぶ仕組みを学んだり操縦を体験したりできるエリア
平日に行ったので待ち時間なく乗れた
最初に係の人から軽くレクチャー受けて、あとはマシンの指示に従って航行する。ちゃんと指定されたルートを通ると高いランクがもらえる
ヘリコプターの操作の体験。右にある小さなヘリコプターが連動して動いているみたいだった
大型旅客機のシミュレーター。子どもがやってるの見た感じ、いつも右左どっちかに傾いていたので大型特有の難しさがあるのかも
○戦後の航空機開発エリア
100m以上ある格納庫には、たくさんの航空機が並んでいた(ちなみに”まそたん”の偽装種別の”F-15J”という戦闘機は展示されていなかった)
「T-2 ブルーインパルス」
ブルーインパルスの2代目の機体。ちなみに現在、航空祭などで活躍しているのは3代目にあたる「T-4」
「T-1B」
鼻とカラーリングがかわいい
一機だけこびと用の飛行機が
「T2-CCV」と「飛鳥」
「飛鳥」のほっぺたがぷっくりしていて、ゾウとかトトロみたいなかわいさがあった
鳥人間コンテストに参加したプロペラ機の姿も
ファーストクラスのイスの展示。ここのは座るの禁止なので、座り心地たしかめるためには実際にファーストクラスに乗るしかない
星型エンジンの模型は、ボタンを押すと動いてくれる
この格納庫にはほどよく光が差し込んできて、気持ちのいい空間になっていた
○宇宙エリア
ロケット模型の撮影スポットは、高さが利用されていていい写真撮れるようになっていた
歴代の日本人宇宙飛行士のパネル。今のところ11人だけど、この先もっともっと増えていくはず
宇宙開発の歴史パネル。色づかいがオシャレ
国際宇宙ステーションにある日本の宇宙実験棟「きぼう」の模型
宇宙服の”顔はめ”があった。この裏は階段になっていて小さいコでも顔を出すことができて、いい宇宙服写真が撮れる
○展望台
写真奥に写っている赤い階段を上っていくと展望エリアに行ける
上ってみるとかなりの高さ。加えて手すりがスケスケで、階段のコンクリートに隙間があって、けっこうコワかった
ここからだと航空自衛隊の岐阜基地から離陸した飛行機が見える。森の中からスッと上がってきて、ビューンと加速していった
展望台の周囲をぐるりと一周するコースで飛ぶこともあった。見晴らしいいからずっと目で追っていけるんだけど、さすがに遠すぎると見失ってしまう
ここオリジナルのフレームのあるプリクラがあった。そのうち「ひそねとまそたん」のものも作られるのかな
会場の出口には一般的な”顔はめパネル”があった。航空機バージョンと宇宙バージョンの2つ用意されてるのがイイ
○空宙博カフェ
岐阜の名物料理や謎のブラックバニラが食べられるカフェ
子ども用の取り皿がお土産コーナーで売ってたやつ
はし袋が空宙博(そらはく)オリジナルとちょっとだけ凝ってる
・キムチチャーハン
各務原市はキムチ料理が名物みたいで、その中でもメジャーなのがこれ。スッキリした中に酸味があるオーソドックスなキムチでおいしかった
・高山ラーメン
ちょっと各務原とは距離があるけど、岐阜つながりということで高山ラーメンも置いてあった。こちらも普通のラーメンなんだけど、なんかマヨネーズ的な風味のようなものを感じたような気がした(上にのってる具の風味なのかも?)
○お土産エリア
「飛燕」だけで1ブースあるくらいの力の入れよう。その他にもたくさんのおみやげが
「ウチュウガチャ」
本物のロケットの先端あたりについていた緩衝用部品が入っている。ということはこれを買い占めて組みなおしておけば、猛スピードで大気圏に突入しなきゃいけないときに耐えられるのか
この募金システムは人気投票を兼ねていて、お金を入れる理由付けがあっておもしろい。集まったお金は個別の機体にじゃなく博物館全体の向上に使われるんだけど、それでもなんか気持ち良く募金できるような。ちなみに、この時点での一番人気は「飛燕」だった
○まとめ
リニューアルしたてだからか、平日でもそれなりにお客さんがいた。食事時になるとカフェが混んできてギリギリ座れるくらい
館内のシアタールームでは「飛行機の歴史」と「宇宙船の歴史」の2本が順番に上映されていて、両方とも作られたのが2018年2月という新しさ。宇宙開発はもちろん日進月歩、加えて航空機業界もちょうど今、国産旅客機の開発が進んでいるので、少しでも新しい情報なのはすごく価値があることだと感じた
また、たとえ特に飛行機や宇宙船に興味がない人でも、この”空間の良さ”で楽しめてしまう気がする。光が差し込む広い空間で飛行機に囲まれているだけで、謎のノンビリ感があったりして満足できそう
ここは飛行機好き嫌い関係なく、誰にでもオススメ!
ひそねとまそたん 岐阜基地 OTF部隊 ショルダートート モス 約40×36×マチ13cm
- 出版社/メーカー: コスパ
- 発売日: 2018/07/25
- メディア: おもちゃ&ホビー
- この商品を含むブログを見る
【シリーズ構成・岡田磨里つながりの聖地巡礼】
【航空自衛隊つながりの記事】