「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」作中の巨大ロケット花火打ち上げ祭
埼玉県秩父市吉田で毎年10月の第2日曜日に開催される伝統のお祭りで、地域の各団体が作った「大きなロケット花火」を打ち上げていくもの
昔の農民が始めたことは分かっているけれど起源が諸説あり、正確な目的や理由はよく分かっていない不思議な祭。ただ純粋に”面白いから始めた”のかもしれない
2011年開催の今回はアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」のチームが作ったロケットも上がるとのことで、せっかくなので直前に「あの花」を見てから行ってみた
○西武線からの眺め
電車を乗り継いで龍勢祭りを目指してみた。ルートとしては、西武鉄道の西武秩父駅で下車して、臨時バスで「龍勢会館」まで乗って、そこからさらに10分歩いたら到着する行程
西武鉄道自体が「あの花」の中で重要な舞台になっているので、移動中も目が離せない
西武秩父駅からは一日かければ登れそうな山がいくつか見えて、登山客多めのちょうどいい観光地ぶり

○龍勢会館
龍勢祭りの映画や解説ビデオ、実物の花火関係の展示などが見られる施設。今回は本物の龍勢祭りがすぐそこでやっているので入らなかった(入場料300円)

「あの花」を前日に全話見たおかげで、何見ても切な悲しくなる状態
ちょっと造りが拙い気がするけどこれでも余裕で泣ける精神状態
○龍勢祭りの花火打ち上げ会場
椋神社の近くが花火の打ち上げ会場。予約制のマス席も朝から賑わっていた

変わったデザインのお神輿を発見

椋神社の前には「あの花」ではなくなぜか「千と千尋の神隠し」の”カオナシ”がいた

このお祭りは農民が始めた祭だからか、農具の販売があった。ある意味刃物中の刃物。酔っぱらってドンチャン騒ぎしてる人がいる前で売るのには注意が必要そうだ
会場付近を散歩していたら”りゅうごん”というキャラが描かれた石碑に遭遇。調べたところ「龍勢祭りのキャラクター」で、漫画家の石ノ森章太郎デザインとのこと

付近の駐車場は11時の段階ではまだ空きがあるみたいだった。早めに来れるなら車でも大丈夫なのかもしれない

打ち上げ場所の最前線は撮影目当てのお客の激戦区に

○龍勢(巨大ロケット花火)の打ち上げ
大きなやぐらにロケットが立てられ、それに火をつけると徐々に白煙を上げていき、しばらくすると爆発的な勢いで轟音を立てて天高く上がっていく
このやぐらだけで20m以上の大きさがあるらしい、ロケット本体は15m~18mくらい
ものすごい高さまで上がっていく。高度は300m~400mらしい

上空でロケット花火が破裂すると、パラシュートの付いた軸棒がゆっくりと落ちてきて、色のついた煙で空を彩っていく

低いところで破裂することもある

色のついた煙は赤青黄ピンクなどなど、ロケットによってさまざま

破裂の瞬間に色が出るタイプのモノも

・「あの花ロケット」
ひいき目なしに、この日見た花火の中で一番良かったと思う
会場近くにあった植物も”龍勢”に似た形になっていた
○失敗例
やぐらにセットされて「火がついたまま飛ばない」というケースの失敗が一番多かった

この日は半分以上のロケットが失敗していた。この成功率の低さにギャンブル感があって、何百年も続いているのかなとも思う
この祭が安全に行われる根拠は「消防車がたくさんスタンバイしている」から。この事後報告感がなんか好きだ

林に花火が落ちるとこんな感じ。この煙は落ちる時に花火が出したものだから木が燃えて出ているわけではない
まとめ
日本唯一のここにしかない祭ってだけ貴重で素晴らしいのに、日本中でもトップクラスに迫力ある祭りで内容面でも絶対オススメ!関東に住んでる人ならすぐに行くべきだし、遠くの人でもこれを目当てに関東旅行する価値がある!










