野外民族博物館リトルワールドとは
愛知県犬山市にある屋外型テーマパーク。実際に使っていた建物を世界中から集めてそのまま移築をすることで、ここに”小さな世界”を作り出すというとんでもないスケールの場所
園内は一周2.5㎞で「所要時間は2時間が目安」とチラシにあったけど、これはウソ。ひととおり見てまわると5時間はかかる広大さ
エントランス
ファミコンゲームの「ボコスカウォーズ」を彷彿とさせる人の絵がお出迎え。「Little World」のフォントもよく見ると人間
入ってすぐにあるのが、園内で最も大きな建物の『本館プラザ』
本館展示室が最高に面白いのは分かっていつつ、最初に行くとそこだけで3時間使っちゃうからまずは外の展示を回ることにする
大きな階段を強引にバリアフリー化しているから、スペインのパスサッカーばりの”小さなつなぎ”を繰り返して上っていく
エスカレーターで上がるのはシンプル
『屋外ホール』
期間イベント『ウズベキスタン国立サーカス』の公演を見学
7演目くらいを40分やってくれて見ごたえ十分。もうここで40分使っちゃってるから、2時間を目安に回るのなんて絶対無理なのが分かる
準備に時間がかかる演目の幕間ではピエロが客席に乱入
棒に付いた風船を子どもにあげていくピエロ。元気そうな子どもにはイタズラ的なからみをしてくれる
世界の家屋ゾーン
『タイの家』
浸水対策で床がめちゃくちゃ高い
タイといえばゾウ。この距離が動物園でよく見慣れている距離、一番リアルな距離
2021年に行ったところゾウがいなくなっていた!
『トルコ・イスタンブールの街』
柱をつなぐアーチのスライムっぽいフォルムがイイ!
イスタンブールの家には女の間と男の間があって、ここはそれらの真ん中の間。すんごい居心地がよさそう、こういうカフェに行きたい
トルコの学生。展示っぽくなく普通に座ってるから、妙な不気味さがある
『インドの家』
すごく大きな井戸がインドでの水の貴重さを物語っている
家の中には宗教的な意味合いの場所が多い。例えば玄関入った広い場所に死者を火葬する場所がある。インド人的には当たり前の事なのかもしれないけど、日本人にはなじみのない風習
もしインド人に家に招かれたときは、ちゃんとこれあるか聞いとかないと玄関のドア開けた瞬間のテンションの持っていき方に困りそう
入口と出口がある
このボコボコさから見るに、日本人にはかなり難しいらしい
朽ちてて分かりにくいけど、インドの「警笛鳴らすな」の看板。鳴らせじゃなくて鳴らすなってすごいなあ
この日は『世界の肉フェスタ』の期間でもあったので各国の飲食店で特徴のある肉料理メニューが並んでいた
インドはひよこ豆の粉を使った衣のからあげ。噛むと断面は黄色くてかなり強いカレー風味。とてもおいしい!
屋根が地面近くまで伸びていて日差しを大幅にカット
インドとネパールの間はフォトスポット的な庭園になっている。ここにいるゾウはもしかして以前タイの家にいたコなのでは?(2021年撮影)
『ネパール仏教寺院』
あの旗にはお経が書いてあって、一回はためくごとにお経を読んだことになるらしい
窓に映るくも
値段が好き
色遣いが好き
これを手でカラカラ回せばお経を読んだことになるという便利設備。たなびくごとにお経を読んだことになる旗の件と合わせるとお経を読みすぎになる気がする
お経みたいな文字が書かれている
これも多分”全部の文字をひととおり読んだら、お経を一回読んだことになるシステム”なんだろうなあ
サイコロを三つふって出た数値の紙をとるおみくじ。こっちの方が自分の運命を自分で決めてる感じがして好き
ゴミ箱の裏に、この日のリトルワールドの中で最高に美しく咲いていた花を発見
『アフリカの家』
建物をまっすぐ揃える発想はせず、何となくいい感じの向きに配置。冒険心をくすぐられる家
こども服がかわいすぎる
アフリカのゲーム
よく読めば分かるかなってくらいの説明書があって、始めてしまえばすぐに遊べるようになるルール。必要な道具も石とくぼみだけだから、どこでも簡単にできる
から揚げレポート「ダチョウ肉のから揚げ」
竜田揚げに近い感じの衣、あぶらがかなりしみている。少しレバーっぽい肉種なので、から揚げの強引な味付けは合っている感じ
『ンデベレ族の家』
アフリカの人みんなが壁にかっこいい模様を描いているわけじゃなく、ごくごく限られた地域に住むンデベレ族だけがこれをやる。族っていっても、多分ちょっとと大きな親戚集まりくらいの規模だと思う
最初に天才的なデザインセンス持った人が戯れに塗ったのを、家族が面白がってマネしていったのがいつの間にか風習になったという流れっぽい
村の変わり者も、それを極めれば海を渡って評価されるんだなあ
寝室はさすがに単色。しかしめちゃくちゃ気になる人形が
この厚みがちょうどかわいい感じで、とても好き
『タンザニア ニャキュウサの家』
一夫多妻制でそれぞれの妻たちに家があり夫は家を持たずそこを行き来するらしい
↓写真の左が第二婦人の家で右が第一婦人の家。第一婦人の家の方が小さいのはすでに子どもたちが独り立ちして別の家を作って住んでいるからということになっていた
前回行った時の修繕工事中の様子。現代日本の足場をガッチリ組んで作業していたけど、これも本当は現地のやり方でやってほしいところ
『テント村』
世界のいろいろなテントが集まっている。攻殻機動隊に出てきたロボットのようなかっこいい形のテントも展示
いい具合の出来の動物たち
ドラクエの砂漠のバザーのイメージ
外には実物の動物も。「うごき」の強調の仕方が意味ありげ
ここまではっきり危険と言われる家畜は珍しい
『イタリア・アルベロベッロの家』
ついつい口に出したくなる名前
『ハトの小屋』と書いてあり「食用のハトを飼う」と説明書きがある。それってつまりこれ自体が『ハトの罠』ってことじゃあないんだろうか
世界の肉フェスタのメニュー『サルティンボッカ』
ラム肉を生ハムで巻いてから焼いたというローマの料理。まずラム肉があんまり新鮮じゃないのかマトン肉レベルでソファー臭かった。で、生ハムで巻いてそれを焼いたんだったら、完成品は何ハムなんだという疑問が頭をぐるぐるした
『牡蠣のコロッケ』
牛乳成分なしなのにトロトロしてて、牡蠣の味がめちゃめちゃ強い。ご飯欲しくなるくらい濃厚でコロッケとしては小粒なのに満足度が高い。こっちはおすすめ
『フランスの家』
シャツ干してるだけでフランスの雰囲気出てる
右側の緑の物体が暖炉で、この隙間は老人や子どもが暖をとる専用の場所らしい。隅っこが好きなんだなあ
『ドイツの家』
人形を作っている人形
祭のビール樽を山ほど積んだ馬車の展示。たぶん馬4頭くらいでひくタイプ
各国の家では、それぞれその国の衣装を着て写真撮影が出来る(有料)。ほんのひとときその世界の住人になれる
『インドネシア・バリ島貴族の家』
中に入らなくても門を見ただけで圧倒されてしまう
両方とも神様の像。ここは祭壇的な建物がいくつもある
右側の神様が知り合いに似てる気がした。あいつ神様なのかな
眉がイイ
『インドネシアの普通の金持ちの家』
船みたいでかっこいい
『ミクロネシアの寄合所』
2時間2000円くらいでレンタル会議室してほしい。いいアイディアがじゃんじゃん生まれそう
『ペルーの大農園領主の家』
とにかく広い家。この写真に写っているのは最初の庭。この建物の奥にまた広い中庭がある。何でアロワナがいるのかは無説明。前回のイベントの名残かな
ウマ関係は撮る派。色が良い
同じジオラマ内で、アルパカのクオリティーが違うのは問題あるのでは
お土産屋にいた看板アルパカ
写真撮ってるときは全然気づかなかったけど写真の左にトイレっぽいのが写ってるような
『大脱走劇』
世界の肉フェスタのメニュー『サテ・カンビン』 ピーナッツソースがかかったヤギ肉の串焼き。ヤギ肉は想像通り。ピーナッツソースの方は日本でよくあるものと違って大粒な食感が残ってて不思議な感覚
『北アメリカ・インディアンの家』
昔は弓矢体験なんかもできたんだけど、2017年の段階ではやや荒れ気味でやってない風だった(↓この写真だけ2009年)
『アラスカの家』
この家がリトルワールドで一番好き。別荘として最高だと思う、長く住みたくはないけど
この一部屋が家のすべて。アラスカは寒いので真ん中で火を焚いて、家全体を温める仕組みみたい。奥にあるステージみたいなところは、本当にステージで合ってる
広い空間の中で、段差によって役割が決まってるのが面白い。一番下の段差ではわいわい話したりして、眠くなったら上の段に行って寝るみたいな、修学旅行向きのつくりだと思う
『アイヌの家』
ヒグマが出迎え、ツメと牙が怖い。中ボスとしての貫禄がある
室内はこんな感じ。厚い藁で出来た家で、アラスカの家と比べると寒そう。
その他の国のおすすめフード
リトルワールドは各国の名物料理が食べられて楽しいんだけれど、正直値段に対しておいしさと量はまちまち。そんな中で食事コスパという観点でオススメなものを紹介!
台湾「台湾ラーメン(600円)」
テーマパークの一角のお店なのに、街の中華料理屋で頼むのと同じレベルのおいしさ。台湾エリアなのに台湾料理じゃなく名古屋料理が代表ぶってるのはおもしろポイント
山形県「夏限定・冷た~いだし茶漬け(350円)」
冷たさを出すため氷まで入れる念の入れよう。添えられたワサビが良い働きしてて、ワサビ好きの人にはオススメ中のオススメ
沖縄「沖縄風焼きそば(450円)」
太くてちょっとごわごわした触感が最高においしい。沖縄風焼きそばというのを初めて食べたから、この料理そのものがおいしいのかここのモノが特別おいしいのかは謎
いつか沖縄に行った時には本場のコレを食べたい!
これでだいたい屋外展示を一周したことになる。この時点で所要時間5時間。見るべき建物は一周する道の間に散らばってるから、園内バスを使ってしまうと見学漏れが起こる。体力と見学欲とのバランスが難しいテーマパークだと思う
『本館展示室』
企画展
このリトルワールドに入ってすぐ左側にある本館プラザ。ここでは大規模な民族道具の展示などが見られる。この日は特別展でアイヌ関係のモノが特集されていた
この模様には惹かれる
多分筋骨隆々な男性が付けたらカッコいいと思われる冠。細いマネキンだと真剣さが伝わらない
常設展
古代の暮らしをミニチュアで再現したコーナー。ジオラマの出来が素晴らしい
リアルすぎて子どもが泣くほどの完成度
ここに展示されてるものを見てると木と竹さえあれば何でもできる気がしてくる
各所にさまざまなビデオレポートが流れている
その中の「殺人の呪術」というのが物騒で興味を惹かれた。見てみると第一段階が「まず森の中で相手を襲って気絶させる」で驚いた
これもちゃんとした人がかぶったら、ちゃんとした風になるはず
「クマのヘルメット」というあんまり説明になってない説明書き
こわい系の展示についつい目がいってしまう。真ん中のはドラクエ4に出てきた気がする
病人とかそういう役の仮面がズラリと並ぶ展示エリアは、これを作ったり被って演じたりしたヒトの心のモヤモヤが垣間見えて切り口の違う怖さがある
子どもじゃなくても泣く
ラスボス的な場所にラスボス感のあるモノがいた。この展示のフィナーレも近いのか
さて、エンディングな雰囲気
※イベント時『夜のリトルワールド』
夏季や大型連休時などにはイベント的に閉園時間が延長して夜のリトルワールドが楽しめる。特別なステージや花火などが開催
ヨーロッパエリアにはイルミネーションの装飾が
手筒花火の実演
筒を倒した状態から火をつけ、持ち上げつつ立てていく。長い火柱が徐々にまっすぐ立っていく様は見事
2本の火柱が15m以上噴き上がって素晴らしい光景。そして最後は爆発して終了。その時の火の勢いと爆音は凄まじかった
ワールドミュージックステージ
この時はハワイアンミュージックが展開。ゆったりとした歌に合わせてフラダンスも
花火ショー
打ち上げ花火でフィナーレ。かなりの打ち上げ数の本格的スターマインを楽しんで大満足!
ちなみにこの花火が上がるのは入場ゲートから最も遠いヨーロッパエリア。なので帰るためにここにいるみんなと一緒に15分歩くことになる
暗い中を大勢で歩くのは非日常感があって楽しくもあるんだけど、最後にかなり疲れるのは覚悟しておいてほしい