三重県四日市市にある四日市競輪場は、日本でも珍しいナイター専門の競輪場。意外と少ない”四日市の観光スポット”としての可能性を感じ、その魅力を体感してきた
場内では昭和レトロなグルメを食べながらのレース観戦ができ、日が暮れるとライトアップされディスコ風イルミネーションも展開。これが思ってた以上に楽しくて競輪初心者でも十分満喫できる場所と発覚
この記事ではアクセス方法から場内施設、名物グルメまで実体験をもとに徹底レポート。4軒ある飲食店の食レポの最後にはおすすめの名物グルメ5選をランキング形式で紹介!
四日市競輪場へのアクセス
【ファンバス】近鉄四日市駅発→JR四日市駅経由の無料バス[開催時:約6本 非開催時:約4本]
【車の場合】広大な無料駐車場が利用可能
四日市競輪場メイン施設
南入場門
入場は無料。むかしは北入場門からも入れたけれど、あちらは現在閉鎖中
四日市競輪マスコットのクジラのオブジェで名前は「フォーリン」 四日市の競輪場だから四と輪の文字からとって「フォーリン」 クジラは四日市の伝統的な祭りに出てくる動物。現在でもこの地域では鯨船をモチーフにした行事が続いている
メインスタンド
屋外が自由席エリアで、ガラス張りの2階と3階が有料の特別観覧席(500円) メインスタンドの他に第1コーナーと第4コーナーにもスタンドがあるけれど、この日はお客が少ないからかエリア制限されていた
レース中の様子。この一基のモニターのみがレース映像を放映
お客さんはそれぞれ好きな場所でレースを観戦。金網近くだと大声のヤジが飛ぶことがあるので初めて見る人はスタンドの高い位置で観るのがオススメ
番組が進むごとに徐々に暗くなっていく場内。レースとレースの合間には、ライトがグルグル回ってディスコっぽいイルミネーションショーが展開。これが意外とテンション上がる
ジョイフルスペース
メインスタンド裏のスペース。車券売り場として以外にも様々な機能がある広場
カラフルな模様の天井がステンドグラス風で、場内にレトロな雰囲気を添えている
Bbスタジオ
四日市競輪の放送ブースは丸見え状態
ファミリールーム
小上がり畳・マットフロア・水道・オムツ台完備。子ども連れでも安心のスペース
展示スペース
四日市競輪場をホームとするスター選手浅井康太にまつわるものが多数展示
ステージ
公開予想や各種イベントはこのステージで行われる
指定席入り口
指定席には「よつば食堂」という飲食店があるみたい。※ここから先は未調査
湯茶コーナー(無料)
場内の各所に無料の湯茶機が完備。食堂横にもあって、昭和レトロな競輪場ならではのほっこりサービス
その他施設
ドリームスペース
この日は本場開催中だったけど閉鎖していた。右奥にキレイで大きなステージも見えたので大レースの時はここが解放されるはず
北入場門(閉鎖中)
現在は簡易柵があって立ち入り禁止。柵の手前が狭い喫煙スペースになっているのみ
外向投票所
南入場門を出て東に50mくらい歩いたところに投票所。現在は競輪場の入場料が無料だからここで車券買うメリットは少なそうだけど結構人はいた
四日市競輪場名物グルメを食べ尽くし!
場内の食堂コーナーには4店舗が横並びになっていてその前には共用のテーブルがある。さらに各店舗内にも席が用意されていて、そこではイートイン専門の料理も食べられるようになっている
開店は10時や14時と店ごとに違い、必ずしもすべての店が開くわけでもない。閉店も非開催日は日中のみ、開催日は20時30分ごろと状況によって変わるので注意
グリル霞ヶ浦ガーデン
テイクアウトは焼きそばと揚げ物、イートインはカレー中心のお店
「焼きそば」(500円)
麺は太めでしっかりした食感、ソース薄味。 青海苔強くキャベツ甘い。ちくわと細かめ肉がありなんといっても玉子が重要!割るとトロトロの黄身が流れてそれを麺に絡めると濃厚さがプラス。白身部分も厚めに焼けていてそちらも麺と合う。低価格で特別な素材使ってるわけでないのに”組み合わせの妙”で美味しさ倍増。このお店の、いや四日市競輪の目玉料理と言っていい商品!
「串類」(200円)
カラアゲはにんにく生姜醤油味。鶏モモ肉は身の歯ごたえあり脂身はトロトロ。串カツは衣も肉もしっかり。端の脂身の旨味がイイカンジ。アジフライはこの串の中で一番ボリューミー。厚すぎず薄すぎず、衣で魚の旨味を上手く閉じ込めていた
かすみ食堂
店頭メニューに加えて店内の食堂メニューの充実度が凄いお店。お米が”自家栽培”というのも魅力
※写真は2025年4月。価格は2025年6月現在で+20%プラスくらい
「牛すじ肉」(200円)
牛すじはトロットロ食感で濃厚な脂の甘みあり。そこにドロッと甘い味噌を纏って、味と食感がマッチしてどストレートに美味しい逸品。この肉を丼に乗せたどて飯(750円)も相当良さそう
「串カツ・味噌味」(200円)
横に広く平べったい形で、よくある棒状の串カツに比べて2倍ほど大きく感じた。肉は豚バラで甘く、ほど良い脂の層の重なりがあってグニグニ柔らかい。衣は元々サクサクのものをサラサラの甘い味噌ダレに浸すことで”しっとり食感”に
「豚汁」(250円)
豚肉、玉ねぎ、大根、人参、里芋。たっぷり玉ねぎが入っているのが特徴的。汁は赤味噌で愛知風に近い味。崩れるほどしっかり煮た里芋が汁に溶け出して優しい甘みを追加
「カレー焼そば」(650円)
麺は太くみっちりボリュームあり。上にかかってるカレーは多分カレーライスに使っているモノをかけているはず。焼きそばにかけるにはやけに本気度高い。中辛カレーが焼きそばのソース味と合っていた。紅生姜を混ぜるとスッキリさも出て良し
「ラーメン定食」(950円) 単品(750円)
スープは塩味控えめでたっぷり。麺はややねっとり感でほんの少し柔らかい。具で麺を食べる感じの古き良きラーメン。優しい味だけどご飯スープインしたら割と合っていた。小皿は麻婆豆腐でピリ辛。上で紹介した牛スジが使われていて味噌味あって独特のうまさ。ご飯と相性抜群。たくあんは甘さ控えめ塩味強め
勝一
テイクアウトもイートインもメニューが充実したお店。味噌おでんがあるのはここだけ
※写真は2025年3月
「どて煮」(600円)
みっちり牛スジ肉入ってるとはいえ量少なめ。味噌はすごく甘くてデミグラスソース的なドロドロで濃厚、みじん切りのニンニクが入ってて焼肉のタレのような深い甘辛さ。他の具のこんにゃくは薄切りでも歯ごたえあり。とにかくタレの味が強いからどてめし(750円)でご飯と一緒に食べてこそだと思う
「おでん」
ダシで煮た串に、提供直前に味噌をかけて食べるおでん。「牛すじ」(200円)は柔らかいけどスジ特有の肉質感あり歯ごたえも楽しめる。ダシ吸ってから甘い味噌がかかっていて、ほど良い濃さに。「こんにゃく」(120円)は外側が一度焼いてあって薄皮的な歯ごたえと香ばしさあり、中クニュとのコントラスト良。みたらし味噌的な独特の甘さのたれが加わって、小さいながらも満足度は高い
「天ぷらラーメン」(900円)
超あっさり塩味でラーメンというよりにゅうめん風。スープに天ぷらの油が溶け出して風味が足されていた。麺は柔らかめで、海老天はフリッタータイプでざらざらで最初はイマイチ。しっかりスープに浸しておいたら馴染んだ。玉ねぎのかき揚げは中身トロっと火が入って衣はカリッ
スマイルとも
置いてあるメニューは他の店と大きくは違わないけど、チャーハンや中華丼など中華料理に強いお店。あと「しぐれごはん(350円)」は近隣の桑名の郷土料理の販売も。行った日はもうなかったので今度はぜひ食べたい一品
「ラーメン」(750円)
スープは塩味強めの醤油味。麺は少し太めのねっとり系。半口サイズに切られた味付けチャーシューがいくつも入っていて濃い味×濃い味の”町中華”色が強い組み合わせ。小ごはん100円と合わせるとさらにおいしく食べれそう
「雑煮」(600円)
汁は塩味とかつおだしが強くその上に更にかつお節が乗って強烈な旨味、例えるならラーメン級の濃さ。餅は3つで結構なボリューム。上面は焼かれてしっかりしているけど下面は煮えてトロトロ。汁の濃さと餅の甘さが両極端で良い
ギャンブル飯どころか外の飲食店でも珍しい郷土感あるメニュー、存在自体素晴らしい
「チャーハン」(350円)
具は細かく切った味付きチャーシュー、かまぼこ、メンマ、ネギ、玉子でほぼラーメンに近いラインナップ。一般的な塩胡椒使うチャーハンではなく、焼いた炊き込みご飯みたいな感じで甘め。決して薄いわけではない”優しい味”で、結構な量の割に最後までおいしく食べきれる。コスパ良
「串類」(200円)
串カツは玉ねぎ多めで肉は旨味要員的な扱い。甘く柔らかく揚がった”玉ねぎが主役”の一本。うずら串はしっかりめの衣とうずら卵の白身の食感が近く一体感あり。そこにクリームのようになめらかな黄身の食感と風味がマッチ
四日市競輪おすすめ料理ランキング
1位 かすみ食堂の「牛スジ肉(orどて飯)」
2位 グリル霞ヶ浦ガーデンの「焼きそば」
3位 勝一の「おでん・こんにゃく」
4位 スマイルともの「雑煮」
5位 グリル霞ヶ浦ガーデンの「アジフライ」
6位 勝一の「どて煮」
まとめ
事前のイメージだと四日市競輪にはもっとディープな雰囲気を覚悟していたけれど、実際に行ってみたら競輪初心者でも楽しめる場所だった。特にB級グルメの充実度と、昭和の競輪場らしいレトロ空間の雰囲気は大きな魅力
気になった人はぜひ、アツアツの焼きそばかトロトロの牛スジ串を片手に競輪観戦体験をしてみてほしい!