名古屋駅から少し足をのばした場所にある「名古屋競輪場」。実はここ、入場無料で“渋うまグルメ”が楽しめる穴場スポット。場内唯一の食事処『FOOD SHOP 758』では、定食やきしめん、ホットスナック、焼きもちなど魅力的なメニューが勢ぞろい。今回は実食した料理のレポートと、競輪場の雰囲気・アクセスまでまとめて紹介

食堂『FOOD SHOP 758』
名古屋競輪場の食堂は正面スタンド一階にあるこの一店舗のみ。客席は30ほどあり大レース時以外ならピークタイムでも座れる。もし食堂の席が空いてなくても、テイクアウト料理ならすぐ買えるので、スタンド席に持っていって食べればOK

左右に二つの窓口があり、左はイートインの「定食」や「ホットスナック」、右はテイクアウト商品中心で「焼きもち」や「寿司」などがラインナップ。会計は左右それぞれ別なので注意

イートイン
各種定食と丼料理に加えて、カレー、うどん、きしめん、ラーメンも

「どて丼+豚汁」(700円+100円)
どて丼は名古屋で出される王道の味。柔らかくなるまで煮たモツに味のしみたこんにゃく、甘辛い味噌ダレがご飯にしみてうまい。ただオーソドックスすぎるので”名古屋競輪の名物”というよりは”名古屋の名物”といった感じ。どて丼を初めて食べる県外の人には大オススメだけど、食べ慣れている愛知県民には”いつもの味”なはずで、だったら他メニューにチャレンジしてほしくなる
豚汁は合わせ味噌味。豚肉、大根、ニンジン、ネギがたっぷり入っていて食べ応えある

ミックスフライ定食(880円)
エビフライは衣サクサク、身は柔らかで海老の味がしっかり染み出る。アジフライも同様に衣サクサク、身も柔らかでアジの風味のクセは少なめのスッキリタイプ。添えられた酢強めのタルタルとの相性が良い
サラダとしてヤングコーンが入っているのは珍しい点。単体だと味薄いだけに、味強いタルタルとの親和性が高い。小鉢はしっとりしたささみと、こりこりのザーサイ。漬物皿の細切りたくあんは甘め。豚汁は上記の「どて丼」で書いたように具沢山
これで880円はコスパ素晴らしい!

カレーきしめん(700)
カレーのつゆはサラサラに調整してあるけれどそれでも味は十分に濃かった。ホロっと崩れる柔らかい煮込み牛スジ肉が入っていて、デミグラスみたいな深い風味あり。辛さは”まあまあ程度”でほぼ誰でも食べられるレベル
きしめんはつるんと食べられる標準的なかたさ。幅広いきしめんにカレーつゆが適度にまとわりついてくる。ネギは多めで、ピリッと感がアクセントに。かまぼこは、他が辛いからか優しい甘さが感じられた
また器が上品な点や、提供温度が火傷しない適温な点に”気づかい”が感じられた

ホットスナック

「ねぎま」(180円)
厚い豚肉は、脂身と赤身がはっきり分かれてる切り方。塩胡椒しっかり目の味付けで、脂身の甘みと赤身の旨味が良いバランスで引き立たせ合っていた。間にくるネギは柔らかくとても甘かった

「串カツ」(130円)
衣はザックザクで塩胡椒のシンプルな味付け(店頭でソースや味噌を自分でつけることは可能) 中の豚肉は細長い長方形で、標準的な串カツよりは小ぶりな印象。肉の味はしっかり強く、ほぼ一般的な”素直な串カツ”

「ポテト」(100円)
塩味が辛すぎずちょうど良い加減。外側はややパサッと感あるけれど、中はしっとり。百円という超安価を考えたら十分なクオリティー

テイクアウト

「焼きもち」(200円)
鉄板で焼いた餅を醤油にさっとくぐらせて、またさっと鉄板で焼いた後に、海苔で軽く包んで完成。外パリッと中はプヨプヨでよく伸びる。序盤は焼いた醤油の香ばしさが際立ち、後半は海苔の強い香りが加わって、さらに豊かな味を楽しめる

「太巻き」(150円)
甘く柔らかい玉子に、醤油っ気あるかんぴょう、さくらでんぶの巻き寿司で、全体的に甘く仕上がっている。おにぎりを少し超えるくらいのボリュームあり

「日替り弁当」(500円)
手に取るとずっしり重くボリュームあり。焼きサバは厚めでシンプルな塩味、サバの風味をそのまま楽しめる。ちくわ天は半身を磯部揚げにしてこちらも肉厚で食べ応えあり。グラタンはマカロニと玉ねぎで構成、ホワイトソースの味が濃く十分具になる。海鮮炒めはイカ、あさり、パプリカ、キャベツ、しめじ、人参、糸唐辛子、ニラの具材を、ごま油風味でまとめていて、ご飯がグングン進む
下にしかれたご飯は、ゴマとおかかがかかって海苔が乗っているので、もし上の具がなかったとしても美味しく食べられそうな完成度。これはコスパ最強!

湯茶コーナー(無料)
フードショップ758内だけでなく、競輪場の数か所に給水&給茶機がある

名古屋競輪場オススメ料理まとめ
1位 カレーきしめん(700円)
2位 日替わり弁当(500円)
3位 焼きもち(200円)
アクセス
名古屋駅から全部徒歩なら30~40分。交通手段使うなら、地下鉄・東山線で「本陣駅」下車し「無料送迎バス」か「徒歩12分」
自家用車の場合は競輪場の周り20カ所に点在する無料駐車場が用意されている。入場門近くから駐車場は埋まっていく。よほどの大レース時以外は探せばどこかが空いている

入場料は無料なのでグルメ目的でも気軽に入れる

競輪観戦施設
競輪コース全景。撮影は2023年なので写真右の東スタンドは今現在キレイにリニューアルされている

レース
アクリル板を挟んでいるものの、スタート地点では目の前で選手たちが見られる

レース中も目の前を疾走

ゴール前以外のコースは鉄格子と金網で囲まれている

まとめ
入場無料なのでギャンブル目的でなく「グルメ目的」でも気軽に入れるのがまず良い点。
比較的ノンビリした雰囲気で、常連っぽいお爺さんの割合が多めだけど、若者グループやカップルも。キッズルームもあるからか子ども連れも見かけたし誰でもウェルカムな印象受けた。規模もあまり大きくなく、隅々までまわっても15分くらいとコンパクト
結論「名古屋競輪場」はギャンブル場としてはもちろん、のんびり目的&グルメ目的で楽しめる観光施設だった
