鳳来寺山
鳳来寺山とは愛知県新城市にある山の一つで、西暦703年に利修という仙人によって開山された。その利修仙人は三匹の鬼を従え、鳳凰に乗って空を飛び、309歳まで生きたとのこと(こういう逸話は冒険心がそそられる!)
今ではどの観光雑誌にも乗るくらいのメジャーな場所で、近年ではジブリ作品『もののけ姫』で無音のBGMを録音した場所としても有名
本堂までの道のり
無料駐車場から1200mは平坦な道で門前町エリアを通る。そこから境内となる山に入って900m(1425段の石段)を上っていく
門前町(門谷の集落)
笹川駐車場に車をとめてここからスタート。表参道の入口にあってキレイ目なトイレがあってオススメの駐車場 (平常時は無料)
※石段の直前から歩くなら500円の有料駐車場があった。あとそもそも表参道の石段を歩いて上らないなら山頂近くの「鳳来寺山パークウェイ駐車場」(普通車510円)がある
門前町の入口には趣のある建物のお土産屋や茶屋、資料館が並んでいた
門前町には距離ごとに十二支の石碑が建っているみたい。気にして歩いてなかったからかこの時は4つしか見かけなかったけど
江戸時代には観光地としてピークを迎えていたようで、門前町には旅籠や芝居小屋など50軒もの建物が並んでいたらしい
表参道には普通の民家ばかりの区間も
犬が広めの檻に入ってた。猟犬なのかな
心惹かれる彫刻作品がたくさん
ものすごく写真が撮りやすいスポット。カメラ持ってたら誰でも一度はこの写真撮ってそう
そろそろ山に入る雰囲気
鳳来寺山の石段1425段
この石段からスタート。軽い気持ちでここまで来た人は、この光景を見てだいたい引き返すはず
「引き返せ」と警告しているかのような、序盤にあった切り株
石段の途中にも石碑や建物など見どころ満載。少し上ったところには松尾芭蕉が来た時に読んだ句碑があった
松尾芭蕉は途中まで上って持病が悪化したため(腰痛?)途中で下山したらしい。賢明な判断だと思う
適当にシャッターきるだけでもいい感じの写真が撮れるくらい趣のある道
仁王門はこのルートの大きな見どころ
川を眺めるフリしてなんとか体力の回復を図る。こうすれば後ろから来た人に抜かれても平気
銘木『傘杉』は、この山で最も優れた木らしい
中盤は建物跡地だらけ
山の形質上、後半になるにつれて勾配もきつくなる。石段も大きさのばらつきが目立ってきて、それに加えてイレギュラーな傾きが出てきていよいよ危険なカンジに
中盤以降はきつすぎてベンチがあるごとに休憩。上っていく人はだいたいトレッキングウェアだったので、観光気分で来てはいけない道だと痛感
後半の石段はこんな急勾配。石段の途中で止まると後ろに倒れそうになるので、リズムで上る必要があってゆっくり上ることもできない
石段から本堂までガイドマップだと50分とあったところを休憩しまくって75分で到着
筋肉的にキツくて足が動かなくなったので田楽堂で大休憩。その場所から本堂を撮るのが精一杯な疲労度
本堂からさらに先に行くと山頂や展望台がある。当初はそこを目指していたけど体力的にこの日は断念。後日「鳳来寺山パークウェイ駐車場」から改めて目指すことにした
本堂横の古そうな売店跡地。自動販売機の値段は下界のモノより10円ずつくらい高いだけだった。多分、ここのかなり近くまで車で来られるから山の割に安いんだと推理
石段の下り
足が棒の状態で下る石段はかなり危険。平らだと思って足を置いた石が傾いていたりして、何度か足首をひねりかけた
どうにかこうにか石段を下りきって山の入口まで到着。よく見たら杖にちょうど良さそうな木の枝を誰かが立てかけておいてくれてた
まとめ
観光雑誌やネット情報を見た感じは「キツいけど楽しい」くらいの印象だったけど、これは半分真実で半分は間違い
多分この石段をクリアした人の意見だけが表に出ていて、途中で引き返した人や最初の石段を見て諦めた人の意見はとれてなさそう。例えるなら、東大に受かった人だけが勉強の辛さについての意見を述べているような状態
とにかく勾配がきついコースなので体重に比例して筋肉にくる。もしかしたら細身の人なら楽々なのかもしれないけれど自分の体重だと高難易度だった
自分の感覚で三河地方の他の山と比べると、本宮山をくらがり渓谷側から上るよりだいぶキツいくらいかな
もしこれから初めて鳳来寺山を上ろうと思っている人がいるならしっかり準備して覚悟して上ってほしい。もし準備が無駄になったら申し訳ないけど、危険な目にあうよりはましだと思うので。
【↓鳳来寺山の門前町にある『鳳来寺自然科学博物館』】