【写真旅&地元B級グルメ】フォトグラファーあまのしんたろう『ヤミーアートブログ』

【まち撮り系写真家】が送る日本のスナップ写真ブログ「無名の町の路上観察」から「有名イベント」まで筆者体感の物事を現代アートなアプローチで面白い世界に!常にカメラ持ち歩く人に共感貰えそうで特にオススメ|愛知県岡崎市出身★第5回写真出版賞・最優秀賞

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小さな町ならではの贅沢なアート時間『大野芸術祭2025』愛知県常滑市

大野芸術祭とは、アート観賞と共に歴史あるまちを気軽に巡れるイベント

愛知県常滑市大野町で開催の「大野芸術祭」昨年の開催に続き2回目。2025年3月15日~23日、大野町内9か所でアート展示やパフォーマンス、ワークショップが展開。それぞれの会場は散歩感覚で歩いて回れる範囲にあって、同時に”歴史ある大野のまち歩き”もできてしまう

 

 

アクセス

電車の場合

名鉄大野町駅下車してすぐ案内板あり(写真右の黄色の看板)

車の場合

オススメの駐車場は三菱UFJ銀行常滑支店大野出張所の横。イベント範囲の南側に位置し本部に近く収容台数多め。60分100円、24時間400円

イベント範囲北側に停めるなら大野海水浴場駐車場。QRコードでの支払いで現金不可なので注意。1日500円

 

大野芸術祭の様子

ロクノゴジュウナナ西棟 会場

陸のかいぶつと海のかいじゅう

海のゴミで構成された作品。付着物が”治りかけの傷”にも見えて生物的な生々しさがあった

エリオット・ヘイグ+澤田奈々

浮かび上がるムカデ。古民家のイメージに良くも悪くもマッチ

とよたまちなか芸術祭にも出ていたコクゾウムシの作品。古民家に展示されるとまた違った意味合いに

小野田明恵

サイアノタイプ(青写真)という古い写真技法で撮影された女性の肖像。はっきりとは写らないことに意味がある

造花の写真を庭に展示。「造花は朽ちはしないけど、この造花の写真は放置することで紙としては朽ちる」という作品

金子未弥

山にまつわるストーリーを来場者から聴き、ひとつひとつの山を描き重ねた作品

Tripedarhythm

部屋には均等にスピーカーが配置されていて、中央に設置されたモニターを指でなぞるとそれに対応した場所から”気配を感じる音”が鳴る

 

大野芸術祭本部&SHOP(ロクノゴジュウナナ)

金曜日はショップがお休みだった

ロクノゴジュウナナ庭 会場

中山りの

小説作品。途中で視点が変わったり、最後まで読むと「登場人物の関係性」や「詩の意味」が分かったり。短い文章でのシリアスな話の中に”仕掛け”が組み込まれていて面白かった

 

わくわく広場

Ono

駅前の広場でのライブペイント。電車からも見える位置ということで車窓からも目立つよう、ビビッドな色での制作を進めるとのこと。最終日前に完成予定

 

喫茶ゆる~む

このよのはる

うたっておどれる似顔絵ユニットが滞在して展示&パフォーマンス。もともとレトロポップなお店をこのよのはるがインスタレーション(というかデコレーション)することでどこまでが作品か分からない一体空間に

二人で左右から同時に書き上げていく似顔絵や、お店にあったレトロなミルで挽くコーヒー(500円)が飲めたりもする

 

古民家商店とびらびと

川嵜涼介

大野町に滞在して見た風景や出会ったモノを描き溜めて、開催中盤までは制作風景込みでの空間を公開。そして最終日にはこの空間を”展示ギャラリー”にするとのこと

大野町の雰囲気がそうさせるのか元々そういう作風なのか、穏やかな絵が多かった

海辺のまちならではの拾い物も

 

びーちゃんテラス

佐藤千恵

バタン島漂流記という大野町の水夫たちの実話を基にした冒険小説があり、その小説からインスピレーションを得て作られたアート作品

あらすじは「15人の水夫が物資の輸送中に難破し、フィリピンに漂着。現地民との関係や島での生活を重ね、船を作り上げて日本に戻る」というもの

手前の陶の造形物は”壊れたハート”であると同時に”錨”のようにも見えた。繋がった紐や流木の並びなど、見様によって色んな意味が感じ取れる

 

食事『中華園』

大野芸術祭の会場マップに「おおののおいしいみせ」として載っている町中華店

ランチメニュー「半チャン角蒸ラーメン」(930円)

角蒸ラーメンとチャーハン、麻婆豆腐のセット。”角蒸”はとても柔らかく甘いタレの味付けがしっかり入って、この店の名物なのもうなづける美味しさ。炒飯は卵とネギ中心のシンプルなもの。麻婆豆腐は辛さなく、単体でもチャーハンと合わせても楽しめた

このお店のもうひとつの名物が「フワトロ天津飯」 本当にふわっふわな玉子具合でその割にしっかり強めな味付け。その美味しさと独自性を考えると、今回食べた中ではこれが一番のオススメ料理!(ちなみに別メニューには普通の「天津飯」もあった)

 

芸術祭以外の大野の風景

大野海岸

鎌倉時代に鴨長明が訪れ詩を読んだことから「世界最古の海水浴場」と言われる海岸。現在でも現役の海水浴場らしい。真夏の大野町の様子も見てみたくなった

 

恩波楼

大野海岸近くの明治時代からやっているという旅館。鮮やかな朱色の外観が目を引く

 

矢田川水門

絵になる風景

 

古い町並みの路地

明治大正昭和平成さまざまな時代の建物が並んでいて、あえて路地を狙って歩くのもおもしろい

 

まとめ

昨年に続いての来場で、結論からいうと前回よりもさらに良いイベントになってた。相変わらず一周するのにちょうどいい規模感なのは同じとして、案内板のデザイン性や分かりやすさがグンとアップし配置場所も増えていた印象。そのおかげではるかにまわりやすくなっていたのが素晴らしかった

この感じなら今後何年も続いていきそうなので、今回いけなかった人はぜひ次回行ってみてほしい!まち歩き込みで楽しめるオススメのアートイベント!